2015年11月1日日曜日

高齢幸福推進計画。今と未来の高齢者を全員幸せにする方法

今回は、「高齢幸福推進計画」について提案します。
今ある社会保障制度と雇用制度と教育制度を拡張して、今を生きる私達が「年を取るほど幸せになれる」国の土台を作ります。

この計画が成功すると、次の効果が得られます。
o 未来にわたる、高齢者ほぼ全員に対する、生活保護水準の達成
o 国内生産力の底上げと、国内消費の向上効果
o 世界に誇れる新しい文化、芸術の創造効果
o 年金制度の破たん抑止と、社会保障に対する国庫負担低下効果
o 副次効果として、国際競争力の向上と、観光資源の増強効果

高齢幸福推進計画の仕組み
1. 長期的目標の設定。それに向かって全ての行動と議論が進むようにします。
2. 上記の目標を実現する為の、3つの鍵となる施策の実行
3. 施策を順調に進める為の、さらなる工夫と実現広報

 
1. この計画の長期的目標の設定。それに向かって全ての行動と議論が進むようにします。
(1) 高齢者全員の生活保障を達成する事を目指します。
「今を改善。未来も幸せ。」
夢の無い政策の押しつけだけでは、明るい未来は得られません。
公的生活保障の本来の目的を確認し、それに合わせて現行制度を改善します。

(2) 生活保護を受けなくても暮らせる高齢者を増やします。
生活保障の制度設計では、生活保護に頼らない生活保障手段を増やします。
現行の年金制度は、国民年金と低収入者に関する取り扱いが不十分。これは改善可能です。
また、現在は40歳以降の働き口が極端に減っていますが、それも立法と行政の力で改善可能です。

(3) 将来の高齢者達も幸せになれる制度設計を目指します。
最低限の年金生活可能な年齢を常に現行以下に設定して、知恵と努力で補います。
少なくとも、現状維持でしたら、知恵だけで十分に継続可能です。
また、将来的に明るい未来を設計しないと、若年層の支持を得られず、年金制度は破綻か消滅に向かいます。

2. 上記の目標を実現する為の、3つの鍵となる施策の実行
(1) 働く努力した人が生活保護水準よりも少し幸せになるように、社会保障制度を調整します。
人間は、幸せになる為に努力する生き物です。
ですので、低収入者や収入不安定な職種であっても、安心な老後を目指せる仕組みを作ります。
詳細は「厚生年金第2楽章。生活保障人口を増やして経済発展する方法

(2) 何歳から努力しても、人生を逆転出来る仕組みを作ります。
人間は、いつまで長生きするのか分かりません。
最低限の年金生活水準を設定し、そこまでは、何歳からでも年金保険料を納入できる仕組みを作ります。
現行制度では、国民年金と低収入者に関する年金制度設計が不十分であり、将来の社会保障費増大を抑える事が出来ません。
詳細は「厚生年金第2楽章。生活保障人口を増やして経済発展する方法

(3) その為に、年齢に関係なく、働きたい人が働きたい時に安全に就労出来る環境を作ります。
現在、この国では40歳以降の働き口が極端に減っている状況ですが、年齢に関わらず働ける仕組みを作ります。
米国などの「高年齢でも働ける国」の仕組みが参考になりますが、この国での就労問題点を以下にまとめます。

(a) 「就職、借家、手術」について、保証人や連帯保証人を不要にできる仕組みを作ります。
特に高齢者の場合、職住近接が重要になるのですが、この3点が改善されないと、職に就くのが難しいです。

例えば、ある病院の「手術」の連帯保証人は、生計の異なる3人を要求していて、連帯保証人を確保出来ないと手術を受ける事が出来ません。

ですので、3人の「就職、借家、手術」の保証人、連帯保証人を保険などで不要化出来る法律を作り、
その法律を守らない企業や個人、仲介業者にはペナルティを加えるようにします。

(b) 就職の場合は、少なくとも「派遣、請負を受け入れる場合」に、就労時の年齢制限を違法にします。
そうしなければ、将来、派遣企業の社員が40歳代以降で大量退職する羽目になり、社会保障費が増加します。

(4) 労働者の生涯教育を推進し、派遣であっても、高齢になるほど高収入が得られる土壌を作ります。
労働者が勤めながら学校に行く事の出来る仕組みを作り、企業と労働者の両方が喜ぶ形に仕上げます。

(a) 教育補助金の配布については、学校の自立経営を促す方向で進めます。
高等教育事業は、学生数が増えれば安定します。
ですので、教育補助金の配布については、現在の教育需要に合った新しい教育事業に挑戦する学校を支援する方向で取り組みます。

(b) 通信教育課程では、忙しい人でも全国で全分野の通信教育課程が受講できるようにします。
専門学校、短大、大学、大学院から有志を集い、全国で全分野の通信教育を可能にします。
スクーリングについては、通学の他に、インターネット等を使った24時間遠隔受講できる仕組みを作ります。
試験についても、仕事等で試験会場に行けなくなった時に、再挑戦出来る手段を設けます。

(5) 自国の全ての年齢の人達が、自国の伝統文化や文化の創造技術を学べる世界を作ります。
例えば、「初音ミクで作曲して、初音ミクが歌っている3D動画を投稿したくなった」時、
その全ての作業工程について、初心者がプロに近い技術を学べる通信教育環境が整っていれば、世界を驚かせるような草の根初音ミククリエイターが量産される現象が起こります。

それを実現する為に、全国にある高等教育の通信教育課程を組み合わせて、
「自国語で、伝統文化と文化創造を遠隔学習出来る」最高峰の仕組みを作ります。

(a) 自国の伝統文化と最新文化について、高度な教育を遠隔受講出来るようにします。
盆踊りなども含めて、自国の全ての文化を自国語で学べる仕組みを作ります。

(b) 文化創造の為の技術について、高度教育を強化し、全面的に支援します。
文化は人が作るものですが、文化の基礎となる技術は、高等教育を通して強化する事が出来ます。

3. 施策を順調に進める為の、さらなる工夫と実現広報
この仕事は、数多くの省庁が連携しないと実現できない、とても大きな仕事です。
ですので、関係者を鼓舞する為に、次の3つを行います。

(1) 新聞等の広報サポート。本計画が前進した事を継続的に全国に伝える広報
新聞など、この計画に賛同する報道紙を募り、不定期に無料、もしくは廉価で1ページの広報を出させてもらいます。
新聞などの紙メディアは、テレビにも出ない最新情報を掲載する機会が得られます。

(2) 貢献者の表彰サポート。この計画が前進した時の、全国に伝わる表彰
この計画は、多くの省庁が関係する、とても難しい計画です。
「この国に生きている人達全員の、今と未来の両方を幸せにする」
関係者達の熱い心が醒めないように、進捗に工夫を凝らします。

(3) さらなる改善提案の追求
この計画を成功させる為には、実際に実行する為の細かいプランが必要です。
そこで、この計画の土台となる方針を定期的に実行関係者に通達し、関係者達から改善策を集めます。
賞品はお金ではなく、名誉や可能性を与えます。
例えば、表彰状、感謝状、「内閣」食事会の食事権、この計画に賛同する新聞等への半ページ広報権
(「普段は出来ない、全国に向かって言いたい事」を、掲載する権利を与えます。)
広報の残りの半ページは、受賞者の成果広報とこの計画の報告用途に使います。

「高齢幸福推進計画」の特徴
この計画が実現すると、次の12の効果が期待出来ます。

(1) 厚生労働省。今よりも優れた社会保障
(2) 内閣府。豊かな生活の継続的実現
(3) 警察庁。高齢者犯罪の低減効果
(4) 金融庁。株価の上昇、維持効果
(5) 経済産業省。自国経済活性化
(6) 総務省。安心して長生きできる国づくり
(7) 法務省。基本的人権の確保
(8) 外務省と防衛省。対外発言力の向上効果と戦争回避力向上
(9) 財務省。将来にわたる国庫破綻低減効果
(10) 文部科学省。新しい高等教育
(11) 農林水産省。国内農作物の需要増加可能性
(12) そして国土交通省。初音ミク型観光資源の誕生
 
(1) 厚生労働省。今よりも優れた社会保障
この計画が成功すると、現行負担と同じ程度で、今よりも優れた社会保障が可能になります。
また、浮いた社会保障費の一部を、新需要である高年齢高収入化の仕組み作りに投入する事が出来るようになります。

(2) 内閣府。豊かな生活の継続的実現
この計画が成功すると、将来にわたって、中年層から高齢者層までが、経済的、文化的に豊かになります。
「若い僕達の未来も、きっと良くなる。」
この事は、今の青年層や未成年層にやる気を与え、世の中に活気が生まれます。
副次効果として、将来の家計見通しが明るい事で、少子化対策効果も生まれます。

(3) 警察庁。高齢者犯罪の低減効果
この計画が進行するにつれ、中年層や高齢者層の貧困低減効果が表れます。
その結果、中年層や高齢者層、そして将来に絶望している青年層による犯罪低減効果が生まれます。

(4) 金融庁。株価の上昇、維持効果
この計画が進行する過程で、国内経済と国内消費の向上効果が生まれます。
その結果、継続的に株価上昇気流が生まれ、金融市場は活性化します。
また、この計画では新しい保険の創造を要求しますので、保険業界の活性化も狙えます。

(5) 経済産業省。自国経済活性化
この計画が成功すると、国内生産力向上、国内消費向上、国際競争力向上効果の、3つの効果が得られます。
また、高年齢者の高学歴化が徐々に進行する過程で、労働現場を進化させる可能性が得られます。

(6) 総務省。安心して長生きできる国づくり
この計画が成功すると、高齢者は安心して長生きする事が出来るようになります。
低収入者でも、いつかは年金生活で自活できるようになりますし、
贅沢したくなったり、社会貢献したくなったら、少し働いてみたり。

(7) 法務省。基本的人権の確保
この計画が成功すると、貧困による高齢者の自殺や餓死を低減させる効果があります。
また、高齢者犯罪の伸びを抑制する効果がありますので、裁判官の忙しさが若干低減する効果も生まれます。

(8) 外務省と防衛省。対外発言力の向上効果と戦争回避力向上
この計画が成功すると、経済発展と文化発展の両方が起こります。
その結果、外国の自国に対する印象が向上し、自国の対外発言力は強くなります。

(9) 財務省。将来にわたる国庫破綻低減効果
この計画が進行する過程で、2つの歳入歳出改善効果が得られます。
歳出低減効果 = 年金制度の弱点補強に伴い、将来にわたる社会保障費用低減効果が生まれます。
歳入改善効果 = 経済発展しますので、継続的な税収改善効果が得られますj。
しかも、生活保障水準は今よりも高くなりますので、国は新しい課題に予算を注ぎ込む事が可能になります。

(10) 文部科学省。新しい高等教育
この計画が進行するにつれて、通信教育関連で高等教育の需要が高まります。
その結果、学生数の低減で悩んでいる学校に、学生数を倍増できる機会が生まれます。
「自宅でも、自分の勉強したい講座を受講できる」
その需要を的確に掴んだ学校は、飛躍的に成長する事が出来ます。

(11) 農林水産省。国内農作物の需要増加可能性
経済活動する元気な高齢者層が増える事で、「安全で美味しい」食品に対する需要が大きくなります。
それは、自国が最も得意とするところであり、上手に宣伝する事で、国内農作物の需要増加可能性が生まれます。

(12) そして、国土交通省。初音ミク型観光資源の誕生
この計画は、国内文化を劇的に進化させる仕掛けを有しています。
国内の多数の趣味クリエイター達が、世界にとどろく作品を量産し、
それを、趣味の人達が、動画サイトなどで世界に向けて広報し、
その結果、世界中の趣味の人達が、その優れた作品を生みだした国を目指してやってくる。
どこが観光地になるか分かりませんが、それでも、この国にあるどこかの土地が、有名になる日がやってきます。

留意事項
(1) 成功特典の設定
この計画は長期計画ですので、世間の長期的な理解が必要です。
ですので、何か、目に見える成功特典を設定した方が、世間の気持ちが高まります。
例えば、この計画が成功したら、年金開始年齢を少し前倒し出来るとか。
(= 非正規雇用が増えていますので、退職金の不足を補う形が理想です。)

(2) 若年者の老後への投資
この計画で社会保障費を削減する事に成功しましたら、
余らせた予算の一部を、将来の社会保障費を生み出す為の投資に回す事をおすすめします。
将来、国の少子化が更に進んだとしても、若年者の未来が守れるようになります。
また、その事を早期に宣言する事で、若年者達からも多大な支持を得られます。

最後に
私達は、今を歩く存在ですが、どこかに向かって歩くのでしたら、明るい未来に向かって歩きましょう。

高齢幸福推進計画。
それは、今を生きる私達が「年を取るほど幸せになれる」、未来色の国を作る為の仕組みです。


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